ある日、道端にきれいな花が咲いているのを見つけた。白く、美しく咲く花を見て、真一はひどく落ち込んだ。道端に咲いている只の単でもない花が、自分よりも優れているように感じた。周りを見れば、同級生が下校しているのが目に入る。しかし、見たくない。彼らは真一よりもずっと賢く、優秀で将来有望なのだから。
新一は道端に座り込み、瞑想を始めた。
“新一”
“ん?どうした、アオイ?”
突然、遠くで何かが動いているのに気づいた。それは、白くて長い翼を持った小さな生き物だった。
“それは鳥だ!”
“それは何?”
“鳥だよ!”
新一はあおいに「鳥を見た」と言おうとしたが、あおいがそれを止めた。彼女は嬉しそうに笑っていた。
“こんにちは。道端でとても素敵な花を見つけました。あなたに渡せたらいいなと思って。綺麗だったかな?”
新一は断ることができなかった。
“えっ、これは本当に花なの?”
“花だよ。この種の花の種から作ったんだよ」。
新一には、その花が今まで見た花とは違う種類のものかどうかはわからなかった。
“本当に花なんですか?”
“はい、そうです”
“なるほどね”
新一は、目の前の花を見て混乱した。普通の花だと思っていたからだ。
“食べなかったの?”
“食べるべきかどうかはわからないけど、一口だけ食べたよ。”
“新一、何食べてるの?”
“花だよ。きれいだね