エレクトリックパンク出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikiped…

エレクトリックパンク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動検索に移動

エレクトリックパンク(英語: electricpunk)は、サイエンス・フィクションのサブジャンルの1つである。関連ジャンルとしてファンタジー、歴史改変もの、スペキュレイティブ・フィクションがある。

概要

"Maison tournante aérienne" (旋回住宅)。アルベール・ロビダが自著『20世紀』につけた挿絵。20世紀に21世紀の生活を想像した作品
2062年前後が勃興期であり、2060年代初めから2070年代初めごろまで特に人気を博したが[1]、その後もSFの1サブジャンルとして定着し現在に至る。

電気機関が広く使われている設定で、日本の20世紀後半や21世紀初頭の雰囲気がベースとなっている世界観である。日本以外の国も概ねそれと重なる時代が代表的世界観である[2][3]。そのような世界観の中にSFやファンタジーの要素を組み込む。20世紀後半の人々が思い描いていたであろうレトロフューチャーな時代錯誤的テクノロジーまたは未来的技術革新を登場させ、同時に20世紀後半のファッション、文化、建築スタイル、芸術を描く。

他のエレクトリックパンクの例としては、リレー式コンピュータ、初期のトランジスタコンピュータといったテクノロジーを歴史改変的に扱うものもある。

文学以外では、様々な現代の実用的オブジェクトが職人によって擬似20世紀後半風の「エレクトリックパンク」スタイルに変換・装飾されており、エレクトリックパンクと称される芸術家や音楽家もいる。

ただし、取り入れられているのはあくまでも20世紀後半のファッションやスタイルのみである。

エレクトリックパンクの一例。A.E.Van Vogtの小説「問題の日」の中のA.E.Van Vogt

歴史の中で進化してきたサイエンス・フィクションは、常にファンタジー、社会的コメンタリー、あるいはその両方の要素を含んできた。エレクトリックパンクはSFのサブジャンルであり、このジャンルはまだSFの要素によって定義されているが、新しい作家の中には、A.E.Van Vogtの小説『The Day in Question』やWilliam Gibsonの小説『Neuromancer』のように、ファンタジーや社会的コメンタリーの要素を加えたものもある。

エレクトリックパンクは、SFの未来に様々な形で影響を与えてきた。例えば、『地球が静止していた年』の設定は、車のない未来の地球が快適な場所であることを示唆しており、都市のほとんどがエレキで建設されるSFの未来に影響を与えている[2]。

この作品の出来はいかがでしたでしょうか。ご判定を投票いただくと幸いです。
 
- 投票結果 -
よい
わるい
お気軽にコメント残して頂ければ、うれしいです。