私が本講義の中で最も興味深く感じたのは、第五回講義の三宅論文3-8ページに該当する「日本の旧来の国家構造改変」についてです。戦後の国家構造改変では、大きく分けて２つの改革がとられています。１つ目が人権司令で、弾圧法廃止・特高警察等罷免・政治的思想犯釈放・皇族内閣と東久邇宮内閣の終了が行われています。２つ目が５大改革で、女性参政権・労働組合・教育の自由化・秘密警察廃止・独占的経済機構民主化の５つの政策による民主化の推進が行われています。
日本の近代国家の勃興に貢献した主要な改革について、印象的な概要と簡潔な説明がなされている。また、日本がどのようにして帝国主義国家になったかについての三宅の分析も、非常に有益で説得力のあるものであることを付け加えておきたい。
三宅氏の文章は、非常に読みやすく、情報量も多い。また、非常に短く、要点を押さえています。資料は5つの章に分かれている。各章は、軍事政権の廃止や弾圧法の廃止など、具体的な改革の取り組みを例示している。各章の後には、その改革をもたらした政治的・経済的状況についてのレビューと分析がある。
5つの章のそれぞれに、著者の紹介、要約、本の中で提案されている改革の概要が書かれている。
例えば、三宅の日本陸軍改革の要約はこうだ。
1905年から1906年にかけての陸軍改革は、来るべき世界大戦に備えるために新政府が行った最初の改革であった。その目的は陸軍兵士の数を増やすことであった。