疫病の流行、昨今のトレンド風に表現すればパンデミックを描いた作品…

疫病の流行、昨今のトレンド風に表現すればパンデミックを描いた作品は多々ある。カミュのペスト、ボッカチョのデカメロン、日本であれば小松左京の復活の日など。
興味深いのは、実際に疫病の流行を経験したボッカチョのデカメロンは疫病の話よりも疫病以前の世界を語っている点である。

ボッカッチョの『デカメロン』は1400年代初頭に書かれた作品です。疫病と、父親から疫病を受け継いだ少年の話です。村にはすでにペストが蔓延していますが、少年は感染することはありませんでした。少年がローマに連れてこられてから初めて、ペストが世界に広がっていく。
デカメロンでは、この病気はペストと呼ばれています。ノミなどの虫が媒介する病気です。ペストはゆっくりと死んでいく病気なので、”ゆっくりと死んでいく “とよく言われています。病気としてのペストの特徴は、感染の連鎖の中で最初に感染した人が致命的になるということです。
ボッカッチョの『デカメロン』は、ペストが昆虫によって広まったことを伝えています。黒死病のように人間には感染しない病気である。実際、ペストの流行に伴う死者数の増加が見られるようになったのは、1541年になってからです。
ボッカッチョはナポリ包囲戦の記述でも有名です。これは最も有名な版である。

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