先発の田中将大投手の後を受けて、3回からマウンドに上がった早川。

先発の田中将大投手の後を受けて、3回からマウンドに上がった早川。先頭の中島卓也内野手に対し、初球のストレートは太田光捕手の構えとは逆の内角に来たが、ゾーンに決まり見逃しストライク。2球目は同じく真っすぐが外角に決まり、中島は手を出せなかった。

 早川が最も印象に残ったシーンに挙げたのが、続く3球目だった。「急にバットが出てきたのでびっくりしました」。外角へ投じたカットボールに対し、カウント0-2と追い込まれていた中島は咄嗟にバットを出し、三塁側へのファウルで逃げた。限界まで手元に引き寄せてコースを見極め、ここまで来たらもう見送るしかないだろうというタイミングでもバットを出す。“ファウル打ちの名人”とも言われれる中島の技術に触れた瞬間だった。

観客も盛り上がり始めた。”勝てるチャンスなので、文句は言わない “と早川。”シーズン最後の試合ではたくさんのファイトを見せろ “とスプリングトレーニングで言われていた。今日はたくさんの感情を持って出てきたし、それが自分のやりたかったこと、勝ちたかったことなんだ」と語った。
 
 早川はキャリア初の勝利投手となった。”本当に難しい試合でした。自分がコントロールできる投球を投げたかった。悪送球でリードを失いたくなかった。不満はないですね。ブルペンから出てきて、勝利を手にすることができたので満足している。”
 
 ファイターズの日本プロ野球での初勝利は、1995年シーズン以来となる球団史上最大のもので、Pの下で行われた2003年のシリーズ優勝を上回った。

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