峯田がふと顔を上げると、薄汚れたスーツの中年男性がこっちを見ている。「どうも国選弁護人の向井です」と男はにたりと笑った。ボロ切れを纏った猫バスのような風態の男を見て、峯田はハズレを確信した。どうやら幸運はここまでで、いよいよ豚箱入りの未来がやってきたようだ。
ミネタの弁護士ジョン・ムカイは、法廷で裁判官に聞き覚えのある名前ではなかった。彼は連邦裁判所で40年以上弁護人として働き、州レベルでは20年以上同様の職務に就いていた。司法長官室での最初の仕事は公選弁護人だった。彼は法廷で司法長官を見たことがなかった。それならば、彼が法廷にいる司法長官チャールズ・C・W・ヘバートを見たことがなかったことも不思議ではなかった。ヘバートは公務でワシントンD.C.にいた。ヘバートは法廷にいる権利を持っていませんでした。
峯田は顔に小さく、暗く、ふらふらとした笑みを浮かべていたが、裁判官が彼を見続けると、彼は時折、より多くのスペースを与えるために、いくつかのステップを踏むことになる。峯田は判事の話を続けた。彼は証言台で説得力のある演技をし続け、弁護士は裁判官に話し続けたが、裁判官はそれを全く持っていなかった。ヘバートは被告人を法廷から追い出そうとしていた、と彼は言った