ん、ふわぁ〜…目が覚める。

ん、ふわぁ〜…目が覚める。まだ眠そうな体だが、なぜだか俺の脳は目覚めた。再び眠る気のない脳を眠らせることを諦め、ふと今何時だろうと気になり、時間を見る。「ふぅーん…4時前かぁ……はぁっ?!4時前?!」えっーはやない…?でも今更眠られへんしな…どないしよ…と、そこに廊下から足音が聞こえる。ここは幹部棟。一般兵は基本立ち入ることは無い。だとすると、今の足音は幹部の誰かもしくは侵入者…?後者ではあって欲しくないが、一応確認のため部屋のドアを少しだけ開け、廊下を覗く。「あれ、ロボロやん。」

部屋は血の混じった濃い赤色で満たされている。天井も少し盛り上がっている。脚が横に垂れた椅子が一脚と、床に血痕が残っている。なんだこれは…それが見て最初の感想だったが、適当なリアクションを考えるのが面倒くさくなったのか、頭が真っ白になってすぐに目を閉じた。体がトランス状態になっていたようで、目が覚めた。寝ている間に、緊急オペレーター室から電話があり、「役員棟に侵入者がいる」という。どうやら、その侵入者は私と同年代の人間で、綺礼との戦闘中に起きた事件の調査に来たらしい。寝ている間に、緊急オペレーター室から電話があり、幹部棟に侵入者がいるとのこと。どうやらその侵入者は私と同年代の人物で、綺礼との戦闘中に起きた事件の調査に来たらしい。目が覚めてから、しばらくはここにいた方がいいだろうと思った。しかし、目を開けた途端、幹部棟に続く扉の前に誰かが立っているのが見えた。”……!? あなた……!?” 私の声は、思いのほか冷静だった。それは小柄な女性エルフだった。”……私は遠坂家総裁の綺礼と申しますが、緊急オペレーターに呼び出されました。幹部棟で騒ぎがあったと聞いています。” “……” ここまで言われても何もわからない。”そうであるならば……” “・・・・・・では、何をなさりたいのでしょうか?” 私に適切な返答を考える暇も与えず、エルフはそのまま廊下を歩き始めた。”……” “……” そっか……私、全然知らないんだ……怖がるべきなのか、どうなのか……。”……” ここまで言われても何もわからない…怖がるべきかどうかわからない……。…でも、脚に少し力が入っているのを感じるんだ。全く何も分からない…怖がるべきかどうか分からない…。エルフがそばにいるだけで、少し強くなったような気がします。ここまで言われても何もわからない……怖がるべきなのか、そうでないのか……。”……” がまだ感じられる。

Photo by Clive G’

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