おやすみなさい、と挨拶をしたのが、生きている彼を目にした最後だった。

おやすみなさい、と挨拶をしたのが、生きている彼を目にした最後だった。別の寝室で休む習慣が悪かったのか。朝食を完成させてから、今日はずいぶん遅いなと起こしに行き、彼の死体と対面することになった。既に温もりはなかった。救急車を呼んだ方がいいのだろうか。警察の方がいいのか。

自分でも一体何を考えていたのかわからない。怖かったし、腹も立った。遅くまで帰らないと言っていたのに。

警察署に行くと、「救急車を呼んで遺体を引き取ってもらうように」と言われました。私は、「あなた方はこの人のために何かしなければならない。遺言書を用意するように彼の家族に伝えてくれ」と言った。君がここで寝ていたのは、もうその遺体に興味がないからだよ。興味がないんだね。埋葬するつもりもないだろう。棺桶に入れることもしない。ちゃんとした埋葬もしないし 優しい言葉をかけることもない」。彼らは “ああ、悲しいことだ “と言った。

私は自分が溝の中にいるような、地獄に落ちていくような気持ちになりました。そして、ただの体であることを思い出しました。彼らは私にそれが体であると言わなければならなかった。警察署から出てくると、警察官が立っていました。私は自分の経験と救急車を呼んだ理由を話しました。彼は私を見て、「救急車を呼ぶべきではないと思うがね、その死体は他の人のものだから」と言った。

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