内陸の山間部にひっそりと存在する、人口1500人にも満たない寒村……××…

内陸の山間部にひっそりと存在する、人口1500人にも満たない寒村……××県三隅群羽生蛇村。まるで外界との接触を拒絶するかのように存続しているこの村は、異端の信仰を持った人々の隠れ里として発祥したともいわれており、その特異な成り立ちと閉鎖性からか、オカルティックな伝承が今なお残されている。

 小雨の降りしきるある新月の夜、サイレンにも似た、唸り声のようでもある奇怪な音が響きわたり、住民とともに村は消えた。

 見慣れたはずの村には所々に明らかに異質な廃墟が立ち並び、水という水は海も川もみな血のように赤く染まっていた。恐怖と混乱のさなか、やがて消失に巻き込まれた村人たちは、自分たちを支配している恐るべきルールの存在を知る。

 「徐々に、自分たちの身体が変容し始めていて、海から奇怪な音が聞こえてくる時、誰かが人間ではなくなる」と……。

 人間の側に残された人々は、精神的に、また状況的にも追い詰められ、また自分たちの不信感からちりぢりになってその数を減らしていく。裏腹に、人でなくなった者たちはやがて共同体を築き、人のような生活を始める。あたかも人間とすり替わっていくように。

 そんな中、残された人々は生き残るための絶望的な戦いを強いられるのだった——。

新しい、悪霊のような存在。

 

 もし、この村が戦争中だったら、敵に襲われていただろう。敵は村人を捕らえただろうが、侵攻はなく、誰も助けに来なかった。祭りの最中であれば、村人たちは大騒ぎをしている。奇妙な音が聞こえてくるが、誰も危険な目には遭わない。踊ったり、歌ったりして、とても楽しく盛り上がっていることでしょう。村人たちは好きなように行動し、個人の自由には何の問題もありません。もし、これらすべてが悪霊の仕業であるならば、それは悪魔のような霊の仕業でなければならない。村人たちは悪魔に取り憑かれ、その悪魔の奴隷になるのだ。
村を支配していた悪魔。
その悪魔の奴隷になった人たちは、悪魔の家族と呼ばれることになる。
私には悪魔の姿が見え、その邪悪な意図が見えた。
悪霊の存在を感じることができ、悪霊はその悪魔に憑依しようとする。

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