俺の名は、メガデス。
魔王と呼ばれ恐れられた、史上最強の魔導士だ。「今はただの未成年だけどね」
強大なる魔導の力で大陸の支配者として君臨していたが、勇者ライオットとその仲間たちの手によって滅ぼされてしまった。
「追放した一番弟子に裏切られたんだよね。人望なーい」
聖剣に魂を封じられ百年後、宮廷魔導士団の手により俺は転生を果たす。
「いや、刑期満了で、仮釈放になっただけだから」
解放された俺が見たものは、高度に魔導科学が発展した現代社会だった。人類の進歩と調和は素晴らしい。
「車や電車見て、子供のようにはしゃぐの止めてよ。恥ずかしい」
様変わりした世の中に戸惑いつつも、俺は保護観察官のクリーデンスの監視の元、学校に通って一般常識を学ぶことになった。
「学ぶどころか、行く先々で問題起こしているじゃん。校内暴力反対!」
しかし、大罪人としての汚名を着せられた俺に対し、世間の風は冷たかった。いわれなき誹謗中傷に、ひたすら耐え忍ぶ俺。
「半分以上は事実じゃん。……っていうか全然耐え忍んでいないじゃない!」
一方、宮廷魔導士団は頻発する魔導テロに頭を悩ませていた。どうも、俺の釈放の裏には、何か陰謀があるらしい。
解放記念百年際を前に、王都は大規模テロに見舞われる。魔族の大量発生を前に、なす術の無い宮廷魔導士団。勇者パーティーが全滅した現在、戦えるのは俺しかいない。
……しょうがねえ、不甲斐ない勇者パーティーに代わって世界を救いに行くとするか。最強魔導士メガデスと、落ちこぼれ魔導士クリーデンスの織り成す魔導アクション活劇、ここに開幕!
他の生徒に殴られて、学校を追い出されてしまった。私はいじめられました。嫌がらせを受けました。
学校から逃げようとしましたが、誰も助けてくれませんでした。落ち込んでいたので、近所の床屋さんに行ったんです。
でも、そこの人たちは私を笑って、犬と犬が接するように私を扱った。
学校では女の子にいじめられ、床屋ではいじめっ子たちに殴られました。
学校の先生たちにもいじめられました。生徒にもいじめられました。
学校は気にしなかった。私は逃げようとしましたが、誰も助けてくれませんでした。
私は落ち込みました。私は惨めだった。
そんな私を唯一元気づけてくれたのが、「デモンズ・ドリーム」という悪魔の本でした。それは、未来から来た悪魔たちが地球を侵略するという小説でした。
私は毎日この本を読み、最初の章である『悪魔の夢』が勉強を続けるための大きなモチベーションになりました。
デーモンズ・ドリーム』のストーリーはとてもロマンチックです。キヨミという女の子が、命が尽きた鬼を助けるという話でした