先生が殺害されたように見える部屋は、ドアも窓も内側から鍵がかかっており犯人が抜け出すことは不可能とおもわれた。複数の容疑者のうち、先生の死亡推定時刻にアリバイの無い西山弘樹は当初犯行を否認していたが、殺害現場が密室状態であったことを知ると、念力による殺人であると主張した。それが本当であるとしても、刑法上不能犯ということになり、西村を罪に問うことはできない。この事件の真相はいかなるものか。
A.K.重松氏の著書「未解決の謎の可能性」より
“この事件の答えを完全に知っているとはまだ言えませんが、強いて言えば、犯人は自殺したのだと思います。しかし、それは必ずしも彼がやっていないということではありません。この事件には、まだ解明されていないことがたくさんあります。”
-A. 同志社大学（京都）の重松教授（刑事司法）。
“これは、最も奇妙なタイプの事件である。犯人が死んでいて、部屋に閉じ込められていて、隠蔽されているという殺人ミステリーなんです。警察は最初から殺人事件として捜査したが、犯人は見つからなかった。犯人が残した唯一の痕跡は、先生の血がついたナイフだった。それは殺人事件の数年後に発見され、警察はそれを所有していた男性に質問したところ、自分のものだと答えた」と重松教授は語っている。
– 同志社大学（京都市）刑事司法学科教授のA・K・シゲマツ氏。
“重松教授は「先生が自殺した可能性もありますが、犯人が誰であってもおかしくありません。