自分の不幸の原因。
神奈川県の青年は、逮捕されて一晩留置場に入れられた。翌朝、釈放された彼は、朝9時に家族に電話をかけたという。
A氏の姉からの電話である。
“Hello, Kass, “と彼女は言った。”大丈夫なの?携帯電話を持っていますか?”
姉が話しかけると、彼は「大丈夫だよ」と言った。
“どこにいるの?”ともう一度聞くと
“I’m at home,” 彼女は言った。
“よかった。また電話するよ。もし聞こえていたら、あなたに怒っているのではなく、警察に怒っていることを理解してほしいのです。警察に怒っているんだ。あなたが私に怒っていると思われたら、彼らは私のことを心配するでしょう」。
“これで私は自由になったのかな?”
“それは間違いありません。君を軟禁状態にしたが、家から出てはいけない。2時間ごとに警察を呼ぶことにしている。それまでに連絡がない場合は、警察署に連れて行くよ。”
“なぜそんなことをしたんだ?”
“クリスマスの直前に 自由になって欲しくなかったんだ 君がなぜ番組をやっているのかわからない。
今だから言うけど、君への気持ちを示したいからだよ
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自殺を考えている人からの電話を受け、練炭を配布する非政府団体「カッスのいのちの電話」。
「絶望の淵にへたりこみ、死を覗きこんでいる人たちの背中にケリを入れる仕事」と代表の男性。
電話の先の相手がいかに無価値で生きる意味がないか、ねばり強く伝えるのがコツという。
ち~ん(笑)と電話が鳴る。この日の電話の相手は神奈川県にすむ20歳の男性Aさん(仮名)。
「やあ、お電話ありがとう。巨人小笠原です。ディカプリオって呼んでほしいな」
「こんにちはカッス。おれ、悩んでいるんだ。聞いてくれるかい……」
Aさん(3-8-56)は、ネット上の掲示板に面白半分で犯罪予告をしたところ逮捕されたと話す。
「周囲の人はもっと悩んでいるぞ。君のせいで……」イチモツをしごく。他人の不幸はいいオカズだ。
「ちくしょうめ。もうそれはさんざんいわれた。くそったれ。ファッキューカッス」電話は切れた。
怒られちゃったよ。そうつぶやくと彼はいたずらっぽくウィンクし、自分の唇でイチモツをぬぐった。
満足して鼻歌まじり、がちゃりと受話器を置くと、電話機とのあいだにはさまれたのはキンタマ。
享年37。あまりにも遅すぎる、惜しまれぬ死だった。