タイ国内有数の外交官一家の出身で法学の学生であるホワイトは、これ…

タイ国内有数の外交官一家の出身で法学の学生であるホワイトは、これまで誰とも本気の恋をしてこなかった。できるとも思っていなかった。ホワイトの兄のブラックの敵を探るために潜入した破壊的なデモグループのリーダーであるショーンに心を惹かれるまでは。ショーンも恋人と別れて、ホワイトとの将来を考えていると確信している。男同士であることにはお互いにわだかまりはない。

ショーンの作戦がばれ、シロは他の抗議者たちとともに身を隠すことになる。しかし、2ヵ月間、森に潜んでいた。空港に行くと、一番乗りで飛行機に乗っていることに驚く。見知らぬ土地で、政府が異論を持つ者を取り締まる。ホワイトは投獄され、死刑の宣告を受ける可能性もある。

物語の舞台はタイではなく、アメリカの架空の国であり、いくつかの点が異なっている。この国は、独裁者ではなく、大統領が統治している。また、人口もかなり少なくなっています。それでも、基本的なコンセプトは同じで、「過渡期の国」である。

ホワイトの本は、コミカルさと悲劇性が混在した、語り口の傑作である。登場人物は皆、深い欠点を抱えており、ホワイトは彼らの欠点と勝利を余すところなく見せてくれる。最後には、政府が彼を阻止するためにどんな手を使っても、自由を勝ち取ろうと決意するのです。ホワイトは自分の家族について書いている。彼の両親がいかに愛し合っているか、そして彼の兄弟の子供たちがいかに多くの共通点を持っているかということを。

彼の物語は壮大で希望に満ちたトーンを持っているが、同時に悲劇的でもあり、手をこまねいているような本ではない。読んで引き出しにしまうような本ではない。この物語はページをめくる手が止まらなくなる。(例えば、芸術家で無神論者の男について書いたかと思うと、また芸術家で無神論者の男について書いたりする)。

そのスタイルが、『赤と緑の座標軸』を魅力的なものにしている。また、私がこれまで読んだ政治小説の中でも、最も優れた作品の一つである。今後、このような本を何冊か読んでみたいと思う。

“The Red-Green Axis” by Tananarive Due は HarperCollins から入手可能です。

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Photo by matt hrkac

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