則本は2013年のルーキーイヤーから6年連続で2ケタ勝利を記録。2014年に田中将大（32）がメジャー移籍してチームが低迷する間も、5年連続奪三振王を獲得するなど孤軍奮闘の活躍を見せた。侍ジャパンにも選出され、球界を代表する投手となった。
しかし、2019、2020年の2シーズンは5勝止まりと、豪腕は鳴りをひそめた。肘の手術の影響もあったが、原因はそれだけではなかったかもしれない。則本はこの間、私生活で重大なトラブルを抱えていたのである。ベテラン球団関係者が語る。
要因は他にもあった。一番大きかったのは、則本と監督の斉藤正との主導権争いである。2人が離れ離れになることが多く、そのために則本はより積極的な投球をせざるを得なくなっていた。
球団関係者は、「シーズン終盤に投げすぎて、本人がコントロールしづらかったのではないか」と話している。
空中二重に記念してくれた。
則本のERAは4.53まで上昇し、チームの成績は2勝15敗と急降下した。しかし、この変化を察知した監督は、則本を休ませ、2年ぶりに経験の浅い則本昂大を起用するようになった。
また、則本は同居している母親と妹との間でも苦労していた。彼の生活は混沌としていた。
2020年の春が近づくと、則本はペナントレースの最終回に左肩からヒットを打たれ、その時点で試合を降りた。
則本はシーズン最終戦のマウンドに戻ってきた