この世界の果てでまた夢が語られる。少女の名はセクサリス。失われた記憶を歌う物語。遥か遠い昔に滅びた星。記憶は人の形を持つ。この世界の果てまで流れて落ちた。仮象の魂。内なる声。自分を確立する為の記憶。巡る夢を見る。
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語り継がれる人の物語であることを信じたい。私の物語であってほしいのです。
私はこれが夢であることを信じません。
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セクサリスの物語。
死者の世界は、最も深い謎の一つです。
それは永遠の眠りの世界であり、過去も未来もただの記憶に過ぎない。それは痛みと悲しみの世界であり、何が起こってもおかしくなく、誰もが死ぬ可能性がある世界である。それは、すべてが決定される世界です。
…なかなかいい表現だと思います。
死者の世界では、人の死の瞬間までに起こったことはすべて無意味です。さらに言えば、あなたが持っている過去の記憶は、夢でしかありません。毎日が同じことの繰り返しで、目が覚めても何も変わらない世界なのです。
死者の世界では、ただひとつ確かなことがあります。
あなたは死ぬのです。
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ある人物の物語。
少女は自分の世界で唯一の生存者である。彼女には何か違和感があるようだ。成長しない少女のような外見をしています。