日常生活も慣れて仕舞えば苦ではなかったが、引っ越しの時が大変だった。

日常生活も慣れて仕舞えば苦ではなかったが、引っ越しの時が大変だった。
 ずっと住むわけではなかったのに、大きな天井まである本棚が4つくらいあって、入居する時も出る時も3階の階段を行ったり来たりして、その翌日足が動かず大変だった。
 と、突然天井の木目を割って歪な、顔の均等が取れておらず目は離れて過ぎていて、口はひん曲がり、鼻はぐちゃっとした眼鏡をかけた顔の40代ぐらいの男性がヌッと顔だけで現れた。
ある日を境に彼は変わってしまった、それがいつかは思い出せないがたしかにその日があったことだけは覚えている。何年前だったか、あるいは数日前だったか、曖昧な記憶を辿るが螺旋状に絡まった記憶を紐解くことはできない。
 私が彼を記憶している姿で一番思い浮かぶのはどこで買ったかわからない難しそうな文庫本を読んでいる姿だ。

その男性は、40代と思われる中年の男性だった。
顔は同じだが、生まれつきのアザがあるように見えた。
目は大きく、口は大きかったが、薄くて硬い顔をしていた。彼に動く力があるかどうかを確かめるために足を動かそうとすると、彼には一対の足しかなかった。
実際には、足も使っていなかった。
それなのに、彼は私をまっすぐに見ていて、その目は肌と同じ色をしていて、まるで液体のようでした。
瞳は肌と同じ色をしていて、液体のようで、そこには電荷のようなものがあって、とても見通すことはできませんでした。しかし、彼は微笑んでいて、他の人との違いを実感しました。
しかし、彼は私に何も言いませんでした。
私は顔を背けようとしましたが、彼は私の肩に手を置いて、その瞬間に彼の視線の重みを感じました。
彼の腕にはうろこがついていて、私の腕と同じくらいの長さがありました。
首筋には彼の息遣いが感じられ、私の顔を引き寄せようとしているような気がしました。
彼は何かを言うこともできたのですが、ただ私を見つめていました

Photo by New York National Guard

この作品の出来はいかがでしたでしょうか。ご判定を投票いただくと幸いです。
 
- 投票結果 -
よい
わるい
お気軽にコメント残して頂ければ、うれしいです。