親譲の無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。と囃したからである。小使いに負ぶさって帰って来た時、おやじが大きな眼をして二階ぐらいから飛び降りて腰を抜かす奴があるかと云いったから、この次は抜かさずに飛んで見せますと答えた。
当時の私は弱虫でしたが、どんなビルの2階からでも飛び降りて腰が抜けるような人間に変わりました。
そうなったのは偶然ではありません。なぜそうなったかというと、「お前は弱い」と言われて生きてきたからです。
若い頃は、2階から飛び降りるような人間になりたくて、体を鍛えたり、勉強をサボらないようにしたりしていました。高校生の頃は人一倍力が強く、そのことが女子に人気を博した大きな理由でした。しかし、大学では、卒業しても1クラスしか出られず、少し落ち込んでしまいました。
そんな過去があるから、私は弱虫だと言われてきました。それが今、ジャンプできる理由なのかもしれません。
過去の経験から、私は弱い人間だと言われてきました。それがあったからこそ、今、私はジャンプできているのかもしれません。
今でも、”お前はいつも自分に自信を持っているから、弱者はみんなお前みたいなのか?”と言われることがあります。