“ターニャ、どうしたんだ?

“ターニャ、どうしたんだ?大丈夫だよ”
“いや、全然、大丈夫だよ”
“ああ、なるほど。大丈夫なんだ。
心配することはないよ。私たちは大丈夫です。”
私は彼女の頭を撫でながらそう言いました。
心配する必要はありません。
相手は少しでも勝とうとは思っていない。
もし負けたら、自分たちは破滅してしまう。
ターニャと私では勝負にならない。
攻めても勝てない。
守ることでしか勝てない。
私はダメージを受けても勝てない。
私は、相手を殺すことで勝てる。
私は強くなることでしか勝てない、より強くなることでしか勝てない。
勝利することは不可能なのです。
それを認めざるを得なかった。
でも、この子にさえ勝てれば。
“ターニャ、これから先は戦わなくていいよ。
ついでに言えば、このまま護衛依頼をしに行くこともできないので、喧嘩はやめてください。”
“え、なに?喧嘩をやめるってどういうことですか?
“これはもう我々の技術の限界です。”
“じゃあ、行かせてくれるの?”
“私にできることなら協力します。だが、君は私を倒さなければならない」。
“解放する “という意味がわかりません。私は勝つこともできない。

何を見ているんだ?私の時間がもったいない」。
“私の時間の無駄…?なるほどね。だからこそ、聞かなくてもいいのですね。”
“考える必要はありません。あなたが何を考えようと構いません。私はただ、勝ちたいだけなのです。”
“なるほどね。じゃあ、それを受け入れるしかないね”
“あなたは私を勝たせない。この檻から出してくれないんだ。どこにも行けなくなってしまう」。
“私はあなたを行かせません。お前を殺して、お前の座を奪ってやる」。
“俺は、俺はお前を出さないと言ったんだ! お前はもう俺の敵だ!」。
彼女の目は輝いていた。
“私があなたの座を奪う?私があなたの座を奪う?お前を殺すぞ、ターニャ!?”
“その通りだ。あなたは私の敵だから、死んでもらうわ」。
“私はそんな子じゃないわ・・・私もあなたみたいな子の一人なのよ! 私はあなたを殺さない・・・あなたを見捨てない」

Photo by officinedellacultura

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