集団事例や広域的なdiffuseoutbreakの早期探知には,自治体,保健所…

集団事例や広域的なdiffuse outbreakの早期探知には,自治体,保健所等における詳細な疫学情報の収集及び共有が不可欠である。当センターでは収集したヒト由来EHEC株について,血清型,薬剤耐性等の菌株性状,MLVA法等による分子疫学解析結果,そして保健所等から得られた疫学情報を菌株データベースとしてまとめて一括管理し,このデータベースを活用することで感染源や感染経路の究明に繋げることができないか検討しているが,現状では菌株間で同一のMLVA型になっても関連性が解明できず不明であることが多い。そのため,菌株収集後極力速やかに国立感染症研究所へ菌株送付することで,事例発生から保健所等関係機関に対するMLVA法検査結果還元までのタイムラグを少しでも減少させ,見えなかった感染源や感染経路の探索のための早期の追加調査等の実施に結びつけることを図った。新たな有益な疫学情報は得ることはできなかったが,引き続き早期の情報還元に努めることとしている。今後は,自治体,保健所,そして食品衛生部門及び感染症部門との情報共有化をはじめとして,疫学情報を更に多く網羅的に収集できる体制を構築し,さらに,分子疫学解析結果と疫学情報を併せた解析を継続して行うことで感染源や感染経路を1つでも多く究明することが,EHEC感染症感染拡大防止や感染予防のためには重要であり課題と考える。

EHECは、米国で発生した約100株のEHECファミリーで、重症急性呼吸器疾患の原因となるヒトへの感染に関与していると考えられています。EHECは遺伝子配列が明らかにされており、多くのグループがそのゲノム配列の解読に関心を示している。本研究の目的は、EHEC株と、米国内の、そして推論すれば世界内の他のMLVA型EHEC株との関係を明らかにすることである。EHEC株は地域社会に広く存在しており、呼吸器疾患のアウトブレイクで発生することが知られている。本研究では、MLVA型EHEC株が、MLVA型ではないEHEC株と関連する確率を調べます。MLVA型EHEC株と、すでに配列が決定されているMLVA型EHEC株、および他のMLVA型EHEC株との類似性を測定します

Photo by Billy Wilson Photography

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