私は昔の記憶がない。昔と言ったら幼少期、それこそ4~5歳ぐらいだと思うかもしれないが、私は10歳、ちょうど小学4年生からの記憶がない。だからだろうか、今私は知識を求めている。記憶を思い出すためか、ただの好奇心からなのかはわからないが、私がこれからを考えるのに必要となるだろう。
「その理由もよくわかりました。それをきっかけに研究していきたい」。 「わかりました。研究の成果を楽しみにしています」。 「どういたしまして。でも、年齢的なこともあるので、さっきよりは慎重にやらないといけないと思います」。 私は彼女を見て微笑む。 「そうですか」。 「では、行きましょう。行き先については、急ぐ必要はないからね」。 「いや、帰りたいんだ」。 「それでいいよ。では、行きましょう」。 「ご配慮ありがとうございます」。 正門に向かう。 若い頃は、正門は警備員が守っているだけだったが、ここに住むようになって、最近は町を歩く人が増えた。一人で町に入るのは危険なので、人がいれば安全に町を回れる。 「私も行きます セリアが近づいてきて、私の手を取った。 「え、なに?どうして? 「私も同じ」。 「え、それなら十分です。ここで待っているから」。 セリアは深呼吸をして私を見る。 「でも、この町にあなたのような人が増えれば増えるほど、この町はより安全になる……」。 「はい。もちろん、市民を守るために全力を尽くします」。 「それはよかった。では、しばらくこの町にいてもいいということであれば、それも結構です」。 「市民はどうですか?大丈夫ですか? 「状況によります。ギルドが原因なら、彼らの生命と財産を守ります。ギルドが原因でなければ、彼らの生命と財産を守る。