残された巴日和は、混乱していた。

残された巴日和は、混乱していた。彼女が流した涙の意味と、突然現れた瀬名泉という男。先ほどの2人の様子を見るに、かなりお互い気を許しているようだ。さらに瀬名泉はおそらくなぜ彼女が泣いたのか理由を知っているのだろう。なぜ彼女のことをそんなに知っている?友人だから?それともーー「…、あんまり良い気分じゃないね」

その日、2人は久しぶりに巴ひよりと会うことができた。 「おい、ありえないだろ!」。 「何言ってるの?私もそうは思いません」。 「瀬名泉は知り合いじゃない。」 瀬名泉は知り合いではない。彼女が家に来たのは、彼に会うためだ。二人は友人である。巴ひよりが涙を流すのは、こんな友だちに会ったのは初めてだと思ったからだ。 「あ、ごめんなさい。気を使わせてしまって」。 「気にしないでください。後で一人で帰ってきてください」。 「でも」。 「大丈夫です。ちょっとの間でも、こうして接するから」。 「本当にごめんなさい!」。 「いや、いいんだ。それが私の魅力だから。やりたいようにやればいい」。 「でも…」。 「じゃあ、帰るよ。君も来るかい? 「はい!ちょっと待ってください」。 二人は困った顔で顔を見合わせた。 「じゃあ、お先に失礼します」。 「はい!」。 言い争っているうちに、2人とも家に帰りたくなってしまったらしい。 「いや、それは無理だ。もう少ししたら田舎に行くけど、そのあとは私のところに戻ってきてね。そしたら、こうしてあげるから」。 「な、何を言っているんだ!お金がないんだ!」。 「ついさっきまで、銀行にお金があったんだ。返さないんですか? 「はい、そうしてもらえると助かります」。

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