国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。 向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。雪の冷気が流れこんだ。娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへ呼ぶように、「駅長さあん、駅長さあん」

島村はその声を思い出すように、「駅員さーん、駅員さーん」と言った。 あなたが行くなら、私は行きます」島村は来た方向を向いて走り出した。 私も後を追った。ここはもうゲームの世界ではなかった。現実の世界だった。 「助けに行くよ!」 しばらくして島村が言った。 私は剣の柄を握った。森から現れた敵に向かって振りかぶった。 敵は黒くて長いたてがみを持つ巨大な獣だった。その体は爪で覆われ、猫の毛皮のようなたてがみがあった。筋肉質の長い腕が2本あり、足は私の腕よりも長かった。 体は厚い毛皮で覆われていた。どう表現していいかわからなかったが、まるで毛皮だけでできた怪物のようだった。 その左腕が私たちを殴り、私たちは地面に倒れた。爪とたてがみを持つ、毛皮だけでできた怪物。私の記憶の中の怪物と同じだった。 「あっ!倒れた!」 島村は慌てて振り向いた。 森の中に戻っていく少女の顔が見えた。枝を持って振り回していた。 「エキマニ、敵が戻ってきた!油断はできないわ、向こうへ行きましょう!」 「そうだ、あそこに行こう、エキマニ!」 島村は線路の反対側の森から走ってきた。 すぐに対岸の小さな村に着いた。 「敵が戻ってきたようだ。しばらくは何とかなったが、このままではまずい。

Photo by tslavra

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