ついに、シャロウの番が来た。それぞれの端から決闘台に登り、互いに礼をし、杖を構え……。そして、シャロウは杖を捨てて見せた。「ーっ！？」周囲がどよめく。これだけならまだ負け判定にはならない。次に、決闘台を大きく踏みつけて砕き、相手をよろめかせた。その隙に相手との距離を詰めるシャロウ。「クー・ド・フードル！」足元がおぼつかない中でも相手が電撃を撃ってくるが、なんとそれを手で受け止めると、それは霧散していった。「すごい……」そしてついにシャロウは至近距離まで相手に近付いてきた。「喰らえ！身体強化魔法の味を！」一応誤魔化す為のセリフを叫びながら、相手の片腕を取って背中合わせに担ぎ上げ、教室の壁へ投げ飛ばした。壁に叩きつけられた相手は、そのまま伸びてしまった。
エトは騒然となったが、シャローは立ち上がり、「俺の勝ちだ！」と宣言した。そして、杖で相手を何度も殴ったが、すべてはじき返すことに成功した。相手が敵わなかったとはいえ、彼は彼を倒すことができたのだ。「シャロー、君は素晴らしかった。私があなたにとって敵でないことは言うまでもない。むしろ、とても感謝している。私は若い頃から戦うことが好きな人間でした」 「私はあなたの戦いの腕前を尊敬しています。さらに、あなたの魔法も非常に優れています。これほどのものは見たことがない。「と私は言った。シャロウは魔法使いを職業とし、ウィゼンガモットの一員であり、魔法省の最高大臣でさえあった。しかし、彼はそのような魔法を見たことがなく、非常に感銘を受けた。「君は本当に成長した。将来は私のような偉大な魔法使いになるだろう。明日も戦いを続けよう」 「はい、そうします」 「では、決闘の始まりだ 「戦いの始まりだ」観客は歓声を上げた。「戦いを始めよう」シャロウが叫んだ。シャロウが相手の前に立ち、決闘が始まった。シャロウは杖を使わず、前の大会で賞品として獲得した杖を使った。「杖の魔法は多くの人が思っているほど簡単には使えない