ある日のオリヒコとシャロウの部屋。「ねぇ、オリヒコ君」「あれ、もう話しかけていいのか?」「うん……次の夜会、僕の番が来ると思うんだけどさ……怖い話が用意出来ていないんだ」このハロウィン魔法学園では、どんな生徒も参加しなければいけない、怪談を語り合う夜会が存在する。しかし、誰もがすぐに持ち前の怪談を用意出来ていて、話せるという訳ではなかった。「一緒に廃墟探索でもするか?」「……まあ、そうなるよね」「嫌なら適当な怪談を真似れば良いだろう」「そうなんだけどさ……プレッシャーがあるっていうか……」
彼は過去のこと、魔法学校のこと、同級生の女の子のことを考えた。すべてを考えても、彼の目は大きく見開かれた。「そんなこと言ってる場合じゃない。もう行かなくちゃ。臆病者でも何でもないんだ。」 彼はそうつぶやいた。そう言って彼は部屋を出て行った。 夜会は寮の地下室で行われた。とても狭く、4、5人しかいなかった。3年生の織彦が先頭を切っていた。他のメンバーは3年生、2年生、そして4年生の女子だった。みんな初体験の話をしていた。最初の話は、夜の散歩に行った時の話だった。女子は幽霊や妖怪の怖い話を、男子は自分の体験談を話していた。他の人たちの新しい声を聞くのはいい経験だった。織彦は、寮に住んでいた頃、他の人たちがどのように体験談を話していたかは知らないが、悪いことや変わったことは聞いていないようだった。彼は自分の体験を話している最中だったが、聞いた話について「良い体験、悪い体験」については誰も何も言わなかった。 「今日は始業式だから」 「日帰りパーティーが開かれるから」 みんなの話は続いた