砂漠の夕暮れは釣瓶落とし。

砂漠の夕暮れは釣瓶落とし。粛々と低下していく気温に、歩む流浪者は焦りを感じていた。早く宿を探さなければ、このままでは凍え死んでしまう。砂に足を取られながら歩く流浪者は、目の前に突然現れた巨大な建物にハッと息を呑んだ。月にすら届かんばかりにそびえ立つそれは巨大な塔のようにも、ピラミッドのようにも見えた。流浪者は急いで明かりのついた入口へ駆けていく。そこには、巨大なスフィンクスがいた。スフィンクスは流浪者をじっと見下ろすと、言った。「汝、この迷宮に挑戦せんとする者か?」しかし流浪者はそれどころではなかった。「一晩で構いませんので中に入れて下さい!このままでは凍え死んでしまう!」流浪者の必死の懇願に、スフィンクスはカクリとうなずいた。「挑戦を承った。我らが迷宮、来る者は拒まぬ」そう言って、スフィンクスは流浪者に中に入るよう促した。流浪者は駆け足に建物……迷宮の中へと入っていった。

放浪者が建物を出ようとしたとき、ふと見覚えのある顔に気づいた。歳くらいの少女で、焚き火の近くに座っていた。彼女だけが苦しそうではなかった。放浪者は彼女のことを知らなかったが、自分と相性が悪いとは思わなかった。そこで彼は彼女に近づき、肩に手を置いた。彼女は触れても驚かなかった。彼女は微笑み、彼に手を振り、自分の道を進んだ。 少女はスフィンクスを振り返り、それから放浪者を振り返り、焚き火のそばに戻った。彼女は不思議そうな目で周りを見回した。年老いた魔女はまた話した:「迷宮は来る者すべてを拒むわけではありません。しかし、その扉をくぐる者だけを拒むのです」。あなたはその扉をくぐる意志がありますか?もしそうでないなら」魔女は続けた。そうでないなら、私はあなたのドアを通って、あなたをあなたの家に連れて行きます」 †魔女は続けた。このドアがつながる場所を知っていますか?」 あなたをそこへ連れて行きます」。あなたはあの塔の拷問に苦しむことはないでしょう。」 しばらくして、少女は言った。安全である限り、ここにいるわ」。私の父はここに住んでいます。」 †そして私の兄弟と母はそこに住んでいます。」 年老いた魔女は言った。ここにいれば” †塔の拷問に苦しむことはない」 あなたは今、迷宮に入ったのです!」 放浪者は少女の後を追って中に入った

Photo by AVTC Series

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