源氏物語 着物
ところで、お気づきかもしれないが、他の物語でよくやる人物紹介は一切していない。この物語でそうしたのは、源氏の着物いろはの物語に加えて、読者には他の何人かの人物も紹介されたからである。できることなら、この物語でもそうしたかったのだが、読者は興味がなかったようだ。申し訳ない。ともあれ、ストーリーに入ろう。 男と若い女と源氏の着物についての短編である。 この村に住み始めてもう1年になる。ここに住んで2年、たくさんの人と出会い、村人たちとも顔見知りになった。自分がまったく役に立たない人間ではなく、まったくつまらない人間でもないと感じさせてくれる人たちにたくさん出会った。そのうちの一人が老人だった。 名前はジンタ。私の村の隣に住む若者だ。なぜ彼に会ったかというと、馬の乗り方を教えてくれたからだろう！ ジンタ、君はちょっと小柄だね。なんて呼べばいい？ いや、そうじゃなくて。髪形や歩き方、立ち居振る舞いのことだよ。鼻が大きいのは知ってるけど、大きすぎないよ。猫の鼻みたいなんだ。だから猫ジンタって呼んでるんだ。 こんな格好をしたらどう見える？ 猫に見えるよ