この一年間、アウトリーチ活動を通して多くの人々との出会いがありました。クラシック音楽の素晴らしさや、音楽に感動をする体験を一人でも多くの方へお伝えしたい、という想いでこれまでピアノと向き合ってきた私にとって、有り難く貴重な機会だと感じております。作曲家の心、演奏者の心、そして聴いていただく方々の心、それぞれ自由に楽しむことをできるのが音楽の魅力の一つだと思います。音楽がお好きな方、初めて演奏会へお越しくださる方も、「音楽に出会えてよかった」と感じていただけるようなひと時を会場でご一緒できましたら幸いです。
ピアニストのジェイムズ・レヴァインは、最近ニューヨーク・タイムズに寄せた手紙の中で、「コンサートホールは、交響曲の響きと、過去と未来の偉大な作曲家の音楽で満たされるべきだ。コンサートホールは、3分ごとに交響曲、25分ごとにコンサートで満たされるべきではない。」 「音楽性 “とは、単に音楽をどのように聴くか、あるいはその美しさや激しさをどのように体験するかということではない。私たちを感動させ、涙させる音楽の質なのだ。 適切なコンサートホールがあれば、最も情熱的な聴き手は音楽を余すところなく体験することができる。適切なコンサートホールと適切なコンサートがあれば、誰もが交響曲ファンになれるのだ。 では、どうすれば私たちが愛するクラシック音楽をコンサートホールで聴くことができるのだろうか?そのための最良の方法とは? 問題は明白だ。この問題を解決する魔法の薬はない。しかし、私たちにできることはいくつかある。 まず、それを認めましょう:私たちの「伝統的な」コンサートホールのいくつかは、素晴らしいコンサートホールではありません。これが事実である主な理由のひとつは、ホールが非常に小さいということだ。コンサートホール内には、特にバーに立つような大勢が入るスペースはない。コンサートに行く人がクラシック音楽を体験する方法における最も重要な変化のひとつは、バーに立つことである。