「うわ出た」オリヒコがたじろぐ。「出たとはなんだ」兄が進み出る。「私のいる所にあなたありと思われているのですわ、兄様」「何か問題なのか?」「……」「アルトゥーロ先輩が彼女に付きまといすぎてこんな事言い出したんですよ、問題アリです!」オリヒコのセリフに、私はうろたえた。「なっ……!?魁星(メトシェラ)になる事には興味があると今……!」「妹をたぶらかした訳ではない所は評価しよう、オリヒコ君。で、君はこの話に乗るのか?」「乗りませんよ、なれる訳がない」「なら席を外せ。今から二人で大事な話をする」「僕が先にいたのに……」文句を言いながら、オリヒコが屋上を去った。屋上には私と兄の二人だけが残った。「さて、魁星(メトシェラ)選抜試験を一度受けた身として教えておこう」「?」「あの試験には、編み出した魔法しか使ってはいけない関門があるんだ」「!」「とりあえず戦闘系の魔法を編み出せてから試験を受ける事を考えたらどうだ?」「え……」「俺は別に受けるなとは言っていない。だが、魔法が編み出せなければ話にならないぞ」「……」その後、図書館で思いつく限りの戦闘用呪文を調べた。全部すでに存在した。「どうしましょう……ネタが尽きましたわ……」
「スキル “として新しい魔法を生み出す必要があるわけではない。……魔法を生み出すスキルはない。それに、バリアーを除けば、魔法の存在すら意識していない。戦いの真っ最中で、魔法の使い方を知らない。 でも、魔法があれば使える!でも、もし魔法があれば、私はそれを使うことができる!魔法は私の最大の強みだった。 魔法は私にできる唯一のものであり、親友でもある!お前みたいな奴に負けるわけにはいかないんだよ、アルトゥーロ。アルトゥーロ先輩、僕の魔法を見たいなら、僕を通してください!黙っているつもりだったが……!何なんだ、お前は。助けてあげようとしてるのに、話も聞いてくれないなんて……私がアルトゥーロ先輩だからですか?私がアルトゥーロ先輩だからですか?私は自分で魔法を作り、それを使ってあなたを倒すしかないのです、アルトゥーロ先輩!だったら、私を敵に回せばいいじゃないですか