若い一人の男を母娘が愛してしまい、深い葛藤の中三人が愛に溺れていく。
時をかける少女』は、愛と喪失、喪失と愛、死と愛の物語である。帰る見込みもなく家を飛び出し、父親にも行き先を告げなかった少女の物語である。海で何日も過ごした後、船が難破し、彼女は甲板で父親を見かける。父は「すまなかった」と言うが、彼女の耳には聞こえず、父は二度と彼女を見ることはなかった。父親が本当に自分を愛していたのか、それともただの単純な男で気にも留めていなかったのか、彼女は考え始める。 ロマンスというジャンルからすると少し奇妙に感じる人もいるかもしれないが、本でも映画でも、ロマンス好きなら誰でも楽しめる作品だと思う。戦争のさなかに取り残された少女とその父親の物語であり、同じように兵士だった父親の物語であり、帰る見込みもなく家を出た母親の物語であり、帰る見込みもなく家を出た娘の物語である。異例とも思える物語だが、今でも多くの人の心に響いている。私はこの本が出版された当時に読んだことがないので、この本が私のお気に入りベスト10に入ったかどうかはわからないが、機会があればぜひ読んでみてほしい。