「アリスー、この宝箱開けて」「はいはいそれ罠だよ」「中身は?」「空っぽだった気がする」「って事は大した量入ってねぇな、次!」ある時、世界各地に謎の地下空間と入り口の門が現れた。今となっては\"迷宮\"と呼ばれるそれらは、多くの財宝や未知の生態系が隠されている事で知られ、探索に来る人々も少なくはない。「もー!いっつもアリスばっかり死ぬ役じゃん!」「それ以外何させろってんだよ」「そうだよ、しょうがないでしょ?アリスは\"死んだらループする能力\"なんだし」ある時、とある手品師の少女が注目を浴びた。 彼女は水を自在に操り、机すら真っ二つに両断して見せたのだ。 \"アクアガール\"ララ……彼女が世界で最初に発見された異能力者とされている。 彼女の躍進のかたわらで、世界中でいわゆる\"異能力\"を有した子供達が見つかり、世界は異能力があって当たり前の時代に突入した。「ハゼル君が死んでカグヤちゃんがループ使うんでも良いでしょ!」「いや俺が何の為にいるか忘れたか?全員身動き出来なくなった時に爆発してテメェを殺す為だ、アリス」
私たちは迷宮に行った。 しかし、ここには誰もいなかった。 私たちはかなり長い間歩いた。 大地は完全に滑らかだった。 木もたくさんあったが、それ以外の植物はないように感じた。 この世界の生態系のバランスがよくわかった。 私たちは森の真ん中に入った。 マジックサークルで目印をつけた。 おそらくほとんどの人が行く時間のない場所だった。 アリスが私たちは死なないと言ったにもかかわらず、私たちはとにかく死んだ。 私たちは森の真ん中で死んだ。 そこは厚い土で覆われていた。木々が壁を覆っていた。曲がりくねった道があった。 アリス、カグヤ、ヘイゼルは道沿いに歩いた。 道は長かった。 よく整備された道だった。 景色はのどかだった。 しかし、もし私たちが見ていたら、前方にトラブルの兆候があった。 私たちは森に続く道を歩いていた。 道の反対側に木があった。 道路で見た木よりもずっと小さかった。 その木のてっぺんには、森のすべての木よりも高い木があった。 そしてそこに私たち2人がいた。 まるで巨大な木であるかのように、幹には厚い土の層があった。 森の木はどれもかなり大きかった。 幹がたくさんあり、高さは木の数に比例していた。 葉は一面に広がっていた。 私たちは道の端にいた。 一本もなかった。