冷たい風が頬をつたった。

冷たい風が頬をつたった。先週までは涼しい程度だったが今ではもう敵となってしまった。訪ねに来た事務所は築30年ほどの物件で古びれた文字でカジワラン探偵事務所と書いてある。不安も残るが今はもう依頼するしかなかった。中に入ると外装とは裏腹に意外ときれいになっており奥に一人の男性が座っていた。

「田中さん、ご足労願えますか」と人懐っこい笑顔の男が言った。ここで彼に会えるとは思ってもいなかったので、丁重にお断りした。 「いいえ」と私は言った。神経はまだ高ぶっていたが、少し安心したような気がした。「申し訳ありませんが、今日はちょっと用事がありまして……」。 「わかりました、田中さん。お忙しいのはわかります。でも、もう少しここにいて、食べ物を召し上がっていただけたら……」。 私たちは席に着き、男は私に目を向けた。「申し訳ありませんが、あなたの書類は整理されていません」。 「何の書類?私は驚いた。「書類を探しに来たんだ。私は説明しようとしたが、この男の話を聞いた後、すぐにテーブルに手を置いて座る許可を求めた。 「もちろんです、田中さん。こんなことを言うのは申し訳ないが、君は秩序を欠いている。それは大きな告げ口だ。」 「わかっています。ごめんなさい.」 十分ではない。 その男は、まるで私がここにいる権利がないかのように、私に話し続けた。なぜここにいるのかと聞かれたので、仕事があると答えた。彼は満足そうだったが、私が彼から何の助けも得られないことは明らかだった。そして、その仕事は知らないが、私を助ける前に書類を整えるべきだと言った。私はそこにいる権利がないような気がして、隅に座った。 「何を言っているのかわからないが、書類を整理しておこう」。

Photo by Fortune Global Forum

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