彼と別れて三ヶ月が経った。特にお互いのことが嫌いになったわけではない。私の都合だった。彼の大学は他県の大学に入学するので、大学進学を機に、一人暮らしを始めるそうだ。対して私は地元の大学で、一人暮らしする予定はない。彼から他県を受験する予定だと聞いたときは、心が揺らいだ。もし、受かってしまったら遠距離恋愛になってしまうと、不安でならなかった。私の一緒の大学を受ければいい話なのだが、全ての学部の偏差値が高く、私には到底叶わない、レベルの高い大学だった。そんな大学に彼は難なく受かってしまうだろう。だから、伝えられた時点で遠距離恋愛になることは確定したも同然だった。私はそんな状況で交際を続ける自信はなく、別れる決意をした。本心を言うと、もちろん別れたくなかった。ただ、そんな思いを持ちながら交際をするのは彼に失礼だと思った。優しい彼ならきっと私の思いを尊重して受け入れてくれるだろう。伝えるときは勇気がなくて、あまり上手く言えなかったと思う。頑張って笑顔を作ったけど、彼から見たらとても不格好な笑顔だっただろう。
l;drの状況で、手紙は来なかった。でも、北海道に帰ったら、実家からメールが来ていて、彼から「こんなことしてごめんね、でも別れることになった」というメールが来ていました。- そっか。- すごく嫌な気持ちになりました。このまま千葉にいたら、彼は他の大学に行けなくなると自分に言い聞かせ、別れを決意しました。彼は私の不採用通知で職を失う瞬間まで頑張っていた。- ご両親の反応を気にして別れたわけですね。- 両親の反応は本当に気にしませんでした。まったく無関心でした。うちの親は『留守中も面倒見るよ』とか言ってくれるような人なので、親の反応も気になりませんでした。- 嫌な気持ちになったのは、親に嫌われたからではなく、親に受け入れてもらえず、のけ者扱いされていたからなんですね。- 特に問題はなかった。離れて暮らしていた3カ月間は、私がいなくなった後、彼が無事に千葉に帰ってこられるか心配だった。しかし、帰宅する彼を見たとき、何の心配もなかった。初めて会ったので、第一印象は「楽しそう」だった。それを期待していたんです