むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。まいにち、おじいさんは山へしば刈かりに、おばあさんは川へ洗濯せんたくに行きました。 ある日、おばあさんが、川のそばで、せっせと洗濯せんたくをしていますと、川上かわかみから、大きな桃ももが一つ、「ドンブラコッコ、スッコッコ。ドンブラコッコ、スッコッコ。」 と流ながれて来きました。
「山に行って畑仕事をすれば、強くなれる。川に行って洗濯をすれば、きれいになる。川に行って洗濯をすれば、お客さんからたくさんお金をもらえる。川に行って自分の洗濯をすれば、安心できる。「おばあさんは、もしこの人の話が本当なら、この人はとても賢い人だ、と思った。しかし、石で草を刈れば、たくさんの力を得ることができる。 おばあさんは石で草を刈った。石で草を切り始めると、おばあさんは、もしこの人が本当のことを言っているのなら、この人はとても賢い人だ、と思った。 石で草をたくさん切り、切り終わると、おばあさんは、もしこの人が本当のことを言っているのなら、この人はとても賢い人だ、と思った。そうすると、草はとてもやわらかくなめらかになり、おばあさんはそれで洗濯をすることができた。洗濯を終えて、おばあさんは思った。