道端に咲く花、雨上がりの虹、冬の星空。それから、君の笑顔。まだ綺麗なものを愛する心は残っていると、漠然とそう思うと、明日も生きていけるような気がした。
母はずっとこの番組のファンだったので、この話をすると興奮した様子で、両親は見るのかと聞いてきた。 「両親は観ないよ」と私は言った。「ただ見てほしかったんだ。 「でも見るわよ。「バスの中で見るって。 「何ですって?と私は尋ねた。「あなたが見ているなんて知らなかった。 「見てほしいの。知ってもらいたいんだ。 家に帰ってからはあまり考えなかった。ベッドに入り、ただすべてを洗い流した。眠って、眠って、眠った。朝起きると、学校に行く頃には気分が良くなっていた。帰りのバスはゆっくりしたもので、家に着くと、両親がまだ寝ているのがわかった。私は後ろの席に座り、ヘッドホンで番組を聴いた。両親のうちひとりは本を読んでいたので、私は座席に頭を下ろし、番組の流れに身を任せた。 この番組はテレビで大ヒットした。テレビ局の重役たちは、この番組が暗すぎるのではないかと心配し、私の両親は私に怖がらないようにと忠告した。そして両親は正しかった。私の人生で耐えられないことがあるとすれば、それは怖がることだ。 この番組は、みんなが思っているほど暗くなることはなかった。BONES』の登場人物のエピソードでは、彼らの両親が亡くなった時のことがフラッシュバックした。そのエピソードはYouTubeで何度も見たが、暗かったのか明るかったのか覚えていない