日下部小に入学したのは、六年前。不安の中入学した。初めての教室。興味深々だった。初めてなことだらけの1年間。少し苦手だった牛乳。飲めなくていつも残していた。時には気持ち悪くなってしまった。授業。正直よく分からなかった。ノートを取り方もまったくわからなかった。
少し悲しかった。本をうまく読めなかった。クラスでは少しぎこちなかった。自分の居場所がないように感じた。 少し怖かった。どうしていいかわからなかった。少しわがままだった。少し恥ずかしかった。少し寂しかった。少し悲しかった。 不安な気持ちで入学した。不安な気持ちでこの学校に入った。まるで成績を試されているかのように。 私がこの学校に入ったのは、ほとんどの人と同じように……監視されているような気がしたからだ。学校が私を締め出そうとしているように感じた。 他の学校や小学校の生徒たちは、それぞれとても違っていたにもかかわらず、同じものがあった。 それは、入学したばかりの人たちがみな、不安感を抱いていたことだ。その学校の生徒たちは、同じ年齢であっても、それぞれ少しずつ違っていた。性格もそれぞれ違っていた。先生たちはみんな仕事はできるが、生徒の良さを引き出せない。 私にはそれが理解できなかった。 何一つ理解できなかった。 でも一番重要なのは、学校に入るたびに、監視されているような気がしたことだ。 しかも……心の奥底では、ちょっとした恐怖が忍び寄り始めていた