ある日、結奈は学校から帰って来た。ドアの前で鍵を取り出し、ドアを開けた。「ただいま〜」と、その瞬間玄関の奥に人が立っていた。よく見て、結奈はハッとした。目の前にいる人は紛れもなく自分。「結奈」だった。これがまだ始まりだということを彼女はまだ知らなかった。
-ユナ、私をどこに連れて行くの? ユナは悲しげで疲れた声で答えた。 -わからないわ。ただどこかに連れて行くだけだよ、いいね? -ユナ、聞いて。ここで気をつけてね。ちょっと怖いけど、周りの人たちが一生懸命守ってくれる。すぐに終わるから ユナはさっきの涙がぶり返すのを感じながら、首をかしげた。 -わかってるよ、ユナ。すぐに戻ってくるから ドアが閉まると、ユナは手を振って別れを告げた。