今年度会長をさせて頂きました。何かと準備不足や不手際等があり、皆さんにご迷惑をおかけしました。皆様にご協力頂いたおかげ、なんとか１年間やる事ができました。ありがとうございました。
「皆さんの協力にきちんとお礼を言えなくて申し訳ない。皆さんの努力なしには、このようなことはできなかったでしょう。これからも頑張ってほしい。」 悪い表現ではなかったが、何も言えなかったということでもある。 「ありがとうございました」 社長はお辞儀をして言った。”長い間お知り合いになれてよかったです」 「私も本当に感謝しています 社長は言った。 社長の態度は、知り合えたことに感謝する男のそれだった。 「それでは、よろしくお願いします」 「こちらこそ、よろしくお願いします」 社長たちは互いに一礼して去っていった。 まるで社長と副社長が友人であるかのように、会場は静まり返った。 社長の気持ちの方が切実ではあったが、友人を裏切るようなことはなかった。 社長は言った。 副社長は 「私たちも頑張ります 」と言った。 こんなことは初めてだった。 皆、副社長の誠意は理解していたが、それでも恐怖で顔がこわばっていた。 社長は言った。 副大統領は、「そういうことだ 」と答えた。 社長は再び頭を下げると、会議室を出てオフィスに向かった