甲状腺機能低下症
二つ目の理由は、ある意味、幸福の定義そのものが、何かをする、何かを克服する必要があることを意味しているからだ。この考え方の問題点は、私たちは自分の行く手を阻むすべての障害を取り除き、自分の限界を克服し、幸福になるチャンスを手にしていない（これからも手にしていない）ということだ。障害を克服するための適切なスキルを学ぶ機会はあるかもしれないが、それが最善の方法とは限らない。 しかし、幸せとは、嫌な気分にならないことだけを意味するのではない。今この瞬間に満足し、何もしていないと感じないことでもある。ストア学派がそうだ。彼らは、幸福とは健康と元気を維持する能力だと言う。 言い換えれば、幸福とは悪い気分にならないことだけではない。問題に押しつぶされることなく、むしろ心地よく、安心していられる心の状態でもある。これは、ほとんどの人が実現できる自然な心の状態である。私たちの多くがいつもあまり幸せでないのも同じ理由である。人生とは常に美しいものではなく、楽しい日々を過ごしていないとき、私たちはそれを感じることができる。 しかし、良い知らせは、私たちの心がこのような良い状態にあるとき、私たちは人生を有意義なものにするだけでなく、人生を肯定するような生き方をする能力も持っているということだ。 第三の理由は、ある意味、幸福は、私たちの人生にとって唯一のものだからである。