男の背後から影が現れる。その影は夜の闇に紛れているが、人であることは確かだ。「殺せ。」影の手元に何かが光る。「了解した。マスター。」「なっ!」その言葉で少女は気が付いた。この影は、エージェントだと。刃が少女を襲う。少女はとっさに剣で防いだ。影のエージェントは、大剣の魔力に驚いたのか少し距離をとる。その中間に、はじかれた大剣が落ちる。大剣を失った少女は動揺を隠せない。エージェントは大剣をちらりと見、すぐに少女に襲い掛かった。刃が少女の首に向かう。少女はうずくまる。男は笑った。「誰か。誰か…助けて。」その声が世界に響いた。大剣が輝く。そして、あたり一面を光で照らした。爆風がその場にいた三人を吹き飛ばす。少女は壁に打ち付けられた。しばらくの間、光によって視界がなくなる。時間がたって、遠くに飛ばされていたエージェントが立ち上がる。すぐそばに倒れているマスターがいる。そして、目を見開いた。少女が気が付くと、光の中に何者かがいた。白く輝く鎧を着、大剣を持ったまだ若い、18歳ほどの少女。長く美しい髪は銀色に輝き、所々が水色になっている。影のエージェントはその人物を見、すぐに敵だと悟った。襲い掛かる。「大人しく還れええええ!」その声に対し、鎧をまとった少女は大剣を構え、振り下ろす。遍く光が放たれる。影のエージェントは防ぎきれない。自身のマスターとともに吹き飛ばされる。周囲の物体もともに…。放たれた光は、障害物をすべて吹き飛ばした。爆音が轟く。しばらく時がたち、再び闇を静寂が包んだ。大剣を持った少女は振り返った。大剣を地面に突き刺し、両手を添え、その人は口を開く。「貴方が、私を呼んだマスターですか。」その声は、宝石のようにきれいだった。少女は、さっきまでの緊張と、感動で涙を目に浮かべながら答えた。「はい。」
を振り回す。「いいえ、不可能です。あの少女はサーヴァントではない。魔法によって召喚されたサーヴァントです。私はそれを召喚したマスターです」 マスターは黒い服を着た女性。「私がマスター、サーヴァントを召喚した者です。どうか私を殺してください」 その女性は明らかに年頃の女性である。魔女の頭飾りをつけている。杖を持っている。白い髪は蜘蛛の巣のようだ。目は二つの燃えるような赤い石のようだ。「私が間違っていました、ごめんなさい」 女の声は少女自身のものだ。「あなたが間違っていなくても、死ぬのはあなたです。私を殺して」 女は影の主。吹き飛ばされた男は男のサーヴァント、シャドウ。命を落とした男はマスター。「申し訳ありません、マスター」 少女はサーヴァント。大剣に召喚された少女は影。