「🚺ちゃん今日もよかったよ〜」頬に軽いキスを落としながら封筒に入…

「🚺ちゃん今日もよかったよ〜」頬に軽いキスを落としながら封筒に入った札束を受け取る。最初こそぎこちなかかったものの、行為と引き換えにお金を貰うことにも慣れ、リップサービスというものも覚えた。「ほんと〜?ねえ、今度いつ会える?」封筒を鞄にしまいベットに寝転びながらスマホのスケジュールアプリを開く。シャツを身に纏いスーツに袖を通す相手のライトに照らされた少し紫がかった黒髪を見ながらやっぱり少し似てるななんて先生を思い出す。「今週末とかどう?」「いけるよ〜!予定入れとくね!」「その日は昼から空いてるからさ、美味しいご飯でも食べに行こうよ」「ほんと!!おじさん好き〜」勢いよく飛び起きて相手の腕に手を絡めると微笑みながら優しく頭を撫でてくれる。先生のことを思い浮かべながら目を瞑れば、まるで先生に頭を撫でているような幸せな気持ちになった。友人と会う予定があるからと駅前で別れた後は近くのファミレスに入った。注文を済ませるとすぐにLINEを開いて先ほどの相手に連絡を送る。深夜のファミレスは人が少なく燦然としていて考え事をするのに一番向いている。ふと目を閉じれば好きだよなんて囁いてくれる先生を思い浮かべる。今から一年前深夜に路上で泣いている私に声をかけてくれた人がいた。先生が好き。だけど生徒と先生以上の関係にはなれない。そう嘆いていた私に彼は「慰めてあげるから、俺のことをセンセイだと思ってみれば?」と提案してくれた。それを聞いた私はなんでもいいから先生を感じたくて彼を受け入れた。初めてだった私をその人は優しく抱いてくれて、人から与えられる熱は有限だということを知った。優しくなでてくれる手も少し乾いた唇も私を呼ぶ声も誰かを通して先生を感じることを覚えてからは凄く幸せな気持ちになった。その日から先生に似ている人に声をかけてホテルに誘った。気づいた頃にはもう手遅れで、誰かを通した先生から熱を貰うことが辞められなくなった。

カレンダーを見て、この計画を立てる時間があまりに少ないことに気がついた。朝9時に駅に着き、夜9時には家に帰らなければならない。食事をする時間もない!ちょっとせっかちな私は、友人に会いに行くことにした。彼女とはこの半年間、少なくとも毎週1回は会っている。私は彼女のことを 「かわいい子 」と呼んでいた。彼女はクールで無邪気な雰囲気を持っていて、僕はそれがとても好きだった。どうしようもなかった。彼女のことが好きで好きでたまらなかった。でも、どう表現したらいいのかわからなかった。彼女を愛していると自分に言い聞かせたが、どう言えばいいのかわからなかった。自分の考えにとらわれていて、彼女が出て行ったことにも気づかなかった。私は部屋に戻り、キャンディークラッシュをプレイするために携帯電話を手に取った。長い間携帯電話を見つめていたことに驚いた。電源を入れ、見つめた。同じ女の子だった。相変わらずかわいい女の子だった。本当に好きな女の子だったので驚いた。彼女はかわいいだけではなかった。美しい人間だった。僕が何をしたかって?昼休みに同僚と一緒にいる彼女を見て恥ずかしくなった。夜、彼女と二人きりになると動揺した。駅にいるときはとても緊張したが、この素晴らしい瞬間を台無しにしないようにしたかった。私はこの瞬間を楽しむべきなのだ。結果的に、私はそれを台無しにしなかった

Photo by Logos: The Art of Photography

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