庵野は妹を無くした。それは庵野と妹の異能力のせいだった。アンノウンとニックネームをつけられ、表向きはそれなりに明るく生活している。中学を卒業する前に、庵野はある人に声をかけられ、知らなかった異能力の世界について教えられる。その世界用の寮に入って力を使ってくれと頼みこまれた。信じられなかったが、元々進学する予定だった高校に近かったのでその寮へ入居することにした。そこには、中学が一緒だった子が数人いたり、知らない子達もいた。色々なアクションが起き、みんな次第に大切な仲間へとなっていく。実は、仲間たちも庵野のような暗い過去を持っていた。
寮が完成すると、全員が中庭に集まり、円陣を組んで特別な場所でコミュニケーションを図った。みんなの力は、部屋に入るエネルギーの量と、それがどのように外界に伝わるかで測られた。庵野の力は、その中で最もユニークなもので、自分のエネルギーをビームとして発信し、目的のないものを作り出すことができた。彼が注ぎ込むエネルギーは、彼の力によって測られることになる。彼の物語では、そこは人々の個々の能力を測定し、比較する「マッシュアップ」環境となった。それはまた、グループの絆を形成する場でもあった。寮は人々が出会い、友人を作る場であると同時に、興奮とプレッシャーの場でもあった。安野が変わり始めた場所でもあった。 庵野が高校生になった頃、彼の力が現れ始めた。その力で人を困らせたり、自分がしてほしくないことをさせたりすることもあった。庵野自身も他人の力のターゲットになった。例えば、庵野に嫌な思いをさせるために力を使ったり、庵野に頼みごとをするために力を使ったり。 アイカ』の物語の中に、ヒーローになりたかったが力を使えない少年がいた。ある日、彼はある老人と話をしていた