文章というものは、とかく出だしが難しい。当たり前かもしれない。読者は誰もがあなたの文章を読みたくてたまらないわけじゃない。いやむしろ、大した期待などしたいないかもしれない。そんな状態のあなたの文章を読み始めたとしたら、付き合ってくれるのはせいぜい2~3行、時間にして10秒くらいだろう。
執筆を始めて間もない頃、最も苛立ち、恥ずかしかったことのひとつは、拒絶されることへの恐怖だった。私の中では、編集者やエージェントからの恐るべき言葉は、「とても残念ですが……」という返事に相当するもので、それを考えるのが恐ろしかった。実際のところ、私の人生にとって重要な人々に私の作品を無視されるのは、もっと恥ずかしかっただろう。今は、こうした瞬間は永遠に続くわけではないので、思っていたほど悪いものではないとわかっている。 不採用通知を受け取ったら、この時間を使って自分の文章を分析し、改善策を考えることが大切だ。最初は気の遠くなるような作業に思えるかもしれないが、優れた作家は挫折を乗り越える方法を見つけ出すだろう。 不合格を克服するもう一つの要因は、自分のミスを利用することだ。誤字であれ文法的な間違いであれ、何か間違ったことをするたびに、自分の文章について多くの貴重なことを学ぶことができる。かつての私は同じことを何度も書く傾向があったので、論文の最初の段落と似たようなことを書いて作品を始めることがよくあった。そのやり方の問題点は、そのプロセスに没頭しやすいことで、2段落目で何かを変えることを忘れてしまうことがよくあった。 そこで、同じことを何度も書く代わりに、2段落目にまったく違うことを書くことにした。