①ACh単独投与•心拍数変化:投与前132bpm→投与後89bpm(減少:−43bpm…

① ACh単独投与•心拍数変化:投与前 132 bpm → 投与後 89 bpm(減少:−43 bpm)•灌流量変化:投与前 20.5 mL/min → 投与後 14.3 mL/min(減少:−6.2 mL/min)作用部位:副交感神経作動性M2受容体(心筋)薬物分類:作用薬(コリン作動薬)作用機序:AChは心筋のM2ムスカリン受容体に結合し、cAMPの減少を介して洞房結節の活動を抑制、心拍数低下(陰性変時作用)と心収縮力低下を引き起こす。結果として心拍出量と冠血流量も減少したと考えられる。② Atropine前投与+ACh•心拍数変化:投与前 131 bpm → 投与後 130 bpm(変化なし:−1 bpm)•灌流量変化:投与前 20.4 mL/min → 投与後 20.1 mL/min(変化なし:−0.3 mL/min)作用部位:ムスカリン受容体(M2)遮断薬物分類:拮抗薬(抗コリン薬)作用機序:Atropineはムスカリン受容体の競合的拮抗薬であり、AChの受容体結合を妨げることでAChの作用(心拍数低下・灌流量低下)を完全に抑制した。結果として、②ではAChの効果が現れず、①と比較して心拍数・灌流量ともにほぼ変化が見られなかった。①と②の違いと②併用の意義•違い:①ではACh単独により著明な陰性変時・陰性変力作用が観察されたが、②ではAtropineの前投与によりこれらの作用が完全に阻害された。•意義:②はAChの効果がムスカリン受容体を介するものであることを示す重要な証明となる。AtropineによりAChの作用が抑制されることは、AChの作用部位がムスカリン受容体であることの薬理学的根拠となる。

: J Pharm Pharmacol. 2000 Apr;48(4):1031-6. (PubMed)擬似神経細胞作用 擬似神経細胞作用 (1)ACh単独-皮膚電気伝導度の変化:-0.2 mV(投与前);+0.4 mV(投与後) (減少:-0.3 mV) (2)アトロピン単独-皮膚電気伝導度の変化:-0.3 mV(投与前);+2.0 mV(投与後) (減少:-0.5 mV) その他の作用 AChはヒト乳汁中に検出されている。AChはヒトの血漿中に取り込まれたことがあり(3)、ヒトの尿(4)および血漿中に検出された可能性があるが、血漿中では検出されなかった。AChは多量に摂取すると副作用を引き起こす可能性がある(5)。AChはアルコールや薬物の使用時に下痢を起こすことがある。AChはまた、本来の目的で使用された場合、胃腸や胃の不調を引き起こすこともある。AChは腸内アルカリオーシスを引き起こし(6)、特定の人では胃炎の発症に関与している(7)。AChは血清だけでなく尿中からも検出されている(8)。AChは免疫系に強い悪影響を及ぼすことが示されている。AChには免疫系を保護する作用があるように見えるが(10)、AChは免疫反応を低下させる(9)。AChは免疫系にプラスの影響を与えることが示されている(11)。AChは吐き気や嘔吐を誘発することがある。AChはまた、系統的な研究はされていないが、特定の個体において嘔吐を引き起こすことがある(12)。AChは血液中には検出されていない(13)。AChは血圧を上昇させる作用がある。

Photo by K. van Santen

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