そもそも

そもそも

また、現在経済不況に見舞われているにもかかわらず、公共圏に「使われていない」、むしろ将来のために貯蓄されている資金が相当量ある可能性があることも注目に値する。実際、お金の流通を管理する連邦準備制度理事会（FRB）は現在、通貨制度の将来について話し合う年次総会の真っ最中である。 大多数の人々が現状を打開する道を見出せないのは、アメリカン・ドリームがほとんどの人々によって実現されていないからである。1970年代以降、特に2008年の不況以降、アメリカン・ドリームは、人生に期待できるのは、十分な給料のある仕事、家、そして車であるという考えによって定義されるようになってきた。このような夢を実現することが不可能になりつつあるのは、社会の変化、特にアメリカにおける格差の拡大と組合の弱体化が原因である。アメリカン・ドリームはまた、懸命に働いてお金を貯めることではなく、懸命に働いて何かをすることで報われるシステムへと変質している。 このシステムは金融部門によって形成され、借金文化を生み出した。その結果、典型的なアメリカ人は、将来は一回で支払われると期待することに慣れてしまった。