世界初の一覧(せかいはつのいちらん)では、現状で確認しうる世界で初めての事物を紹介する。
地域固有の文化や行事は除外する。これらは各記事を参照すること。
本項は、世界で一番早いという意味で「世界一の一覧」のサブカテゴリーである。
世界初でかつ現存している場合は「世界最古の一覧」にも記載する。目次
道具
石器 – 猿人・原人の打製石器(オルドワン石器)
環境学者・経済学者・総合工学者吉野敏行の研究論文によると、最古の道具の作成は、アフリカ大地溝帯のオルドヴァイ峡谷で、約260万年前~約180万年前の打製石器が発見されている[1]。これは「オルドワン石器」と呼ばれ、原人(ホモ・ハビリス、ホモ・エレクトスなど)が作成したとされている[1]。
火の使用
自然発火利用・発火法 – 原人(南アフリカ北部のワンダーウェーク洞窟)
吉野敏行の研究論文によると、最古の火の使用は、南アフリカ北部のワンダーウェーク洞窟で発見された、約100万年前のものである[2]。火の使用は、初期は「野火(火山活動・落雷・山火事などによる自然発火)」の利用だったが、その後、発火技術を発見し、自力で発火するようになった[3]。
言語・文字音声言語 – 原人(約100万年前)
吉野敏行の研究論文によると、最古の言葉(音声言語)の使用は、成立年代が諸説ある[3]。言葉自体は遺物として残らないためである[3]。しかし道具の作製、火の使用、言葉(音声言語)の使用という、「狩猟採集型文明」の発祥の三条件が満たされるのは、約100万年前である[3]。
文字 – ウルク文字(ウルク古拙文字)
紀元前3200年頃から紀元前3000年頃に属するウルク遺跡第4層から出土しており、状況から見て、メソポタミア文明の主要都市国家であるウルクの民(シュメール人とは限らず、民族不特定)による発明と考えられる。最初期の楔形文字であるが、狭義で言う「楔形文字」は、紀元前2600年頃から紀元前2500年頃の間にシュメール人の手でウルク文字が体系化されたことによって生まれている。なお、メソポタミア文明が発祥した紀元前3500年頃を楔形文字(事実上、ウルク文字)の発明時期とする資料も多いが、定義に適う考古遺物は発見されていない(2011年時点)。
また、賈湖契刻文字(紀元前6600年頃)や古ヨーロッパ文字(紀元前5300年頃)は文字の定義に含まれるか議論がある。
携帯電話の絵文字 – iモード絵文字
当時NTTドコモに勤務していた栗田穣崇が監修した[4]。
文明
文明 – 世界四大文明(メソポタミア文明・黄河文明・エジプト文明・インダス文明)とインカ文明[5]、またはトルコ南東部の遺跡ギョベクリ・テペ[6]、または約100万年前の原人の狩猟採集型文明[1]生物学者細野英夫の研究論文によると、世界最古の文明は四大文明(メソポタミア文明・黄河文明・エジプト文明・インダス文明)とインカ文明である[5]。
国際経済学者高阪章の研究論文によると、1995年にトルコ南東部ギョベクリ・テペで発掘された記念碑的構造物は紀元前9500年前のもので、狩猟採集民が建設したという[6]。
環境学者・経済学者・総合工学者吉野敏行の研究論文によると、最古の文明は「狩猟採集型文明」であり、猿人・原人の狩猟採集時代から始まる[1]。「物質・エネルギー・情報の代謝形態という視座からすると、他の動物とは明らかに異なる形態を呈していることから、文明の一類型として位置づけるものである」[1]。しかし「初期の猿人」は、集団としてあまり類人猿と変わらない[1]。そこで、類人猿と明らかに異なる基準を置く[1]。「すなわち文明発祥の新たな基準として、道具の作製、火の利用、言葉(音声言語)の使用」を置く[1]。
第一に、最古の道具の作成は、アフリカ大地溝帯のオルドヴァイ峡谷で、約260万年前~約180万年前の打製石器が発見されている[1]。これは「オルドワン石器」と呼ばれ、原人(ホモ・ハビリス、ホモ・エレクトスなど)が作成したとされている[1]。
第二に、最古の火の使用は、南アフリカ北部のワンダーウェーク洞窟で発見された、約100万年前のものである[2]。火の使用は、初期は「野火(火山活動・落雷・山火事などによる自然発火)」の利用だったが、その後、発火技術を発見し、自力で発火するようになった[3]。
第三に、最古の言葉(音声言語)の使用は、成立年代が諸説ある[3]。言葉自体は遺物として残らないためである[3]。しかし道具の作製、火の使用、言葉(音声言語)の使用という、狩猟採集型文明の発祥の三条件が満たされるのは、約100万年前である[3]。
以上を踏まえ、原人以後のホモ属の代謝形態もしくは生活様式を「狩猟採集型文明」と呼び、この最古の文明を創出した人類最初の革命を「人類革命」と呼ぶ[3]。
農業・漁業
農業 – 11,000年以上前のテル・アブ・フレイラ
現在知られている限り最古級の集落であるテル・アブ・フレイラ(cf.)にて、集落形成期(11,500年前頃)より後の時期に始まっている。現・シリア、アレッポ近郊。
ハマチの養殖 – 1928年(昭和3年)、日本の香川県東かがわ市引田安戸池(旧・大川郡引田町引田):野網和三郎による。
食品
塩の使用 – 不明。有史以前。そもそも動物の中には塩の結晶が出来ている場所を見つけては定期的に口に入れているものも多い。紀元前4700年 – 4200年には(現在のブルガリアの地で)Solnitsata という製塩業を行う街が栄えた。
食品の発祥地・発明者・企業
パン -(紀元前3000年頃・エジプト)
麺 -(中国)
酒 – 不明。有史以前。
インスタントコーヒー – カトウ・サトリが開発(1901年)
乳酸菌飲料 – ラクトー株式会社(現・カルピス株式会社)の「カルピス」(1919年7月7日販売開始、日本)
栄養ドリンク – Lucozade Energy(1929年、イギリス)
フリーズドライ製法 – 戦地での食糧事情を改善するためにイタリア軍が完成させた。(第二次世界大戦中、イタリア)
インスタントラーメン – 諸説あり
村田製麺(現・都一)の「中華そば」(1953年)説、松田食品(現・おやつカンパニー)の「味付中華めん」(1955年)説、大和通商の「鶏糸麺」・東明商行の「長寿麺」(1958年)説、日清食品の「チキンラーメン」(1958年)説など。詳細はインスタントラーメン#発明を参照。
カップ麺 –
イオナージ
デビッド・C・リンドバーグの論文「オルドビス紀の石器に関するノート-人類種の起源への年表的アプローチ」では、アフリカへの初期の占領の証拠を論じている。リンドバーグは、ホモ・サピエンスのアフリカへの早期移住の証拠は、少なくとも150万年前に占領された西サハラの「オモ・キビッシュ」と呼ばれる洞窟にあると主張しています。リンドバーグは、この地域に最初に到達したホモ・サピエンスであるホモ・エレクタスが、少なくとも180万年前の「原生人類」の石器やその他の石器を作ることができたと主張している[2]。彼は、アフリカに移住した最古のホモ・サピエンスはホモ・エレクトゥスであり、彼らが少なくとも150万年前に「近代的」な石器を最初に作ったと主張している。
アフリカからのホモ・サピエンスの初期移住の証拠は、「オルドゥバイ渓谷」よりも少なくとも80万年以上も古く、「オルドゥバイ渓谷」そのものよりもさらに古い