利口

利口

その男は使命を帯びていた。アフリカへの旅の数週間後、彼は家族を訪ねるためにヤンゴンの北東にある故郷のタウンに戻った。旅行から戻ると、未亡人の祖母が病に倒れていた。私は彼に言った。『どうして冒険のことを黙って帰ってきたんだ?でも彼は、”私にはここでやるべき使命があるんだ “と言ったんです」。 トゥグというファーストネームだけで呼ばれることを求めたその男は、少数民族ロヒンギャに影響を及ぼす問題について意識を高めようとする若者グループの一員だった。2017年5月、彼らはタウンという村でグループを立ち上げた。その後解散したこのグループは、バングラデシュの難民キャンプへの旅を企画し、5月10日、フェリーですぐのザンジバル島行きの船に乗り込んだ。彼らはロヒンギャの窮状を救うための資金集めと、ザンジバル島に取り残された難民の救済を望んでいた。 5月12日までに一行はザンジバル島に到着したが、6隻からなるボートは税関職員に止められた。トゥグによると、税関職員は彼らに旅は違法であると告げ、立ち去るよう求めた。一行はそれを拒否した。 トゥグと仲間たちは岸から離れ、島を脱出しようとしたが、数人の密輸業者に妨害された。密輸業者を満載したボートは転覆寸前だった。チンピラたちはボートから飛び降りたが、密輸業者から発砲された。

Photo by Senado Federal

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