「ただいまエジプト北部で人間爆弾が爆発しました！専門家の見解ではテセプ教宗徒の犯行であると思われ──」最近のニュースは見ているだけで熱くなるなぁとのんきに麦茶を飲みほした。アラビア系の新興宗教テセプの過激なテロ行為は常軌を逸していて、中でも人間の体を爆弾に改造して使う人間爆弾は間違いなく人類の負の遺産だろう。人間生身爆弾検知にも反応せず、哀れにも時限爆弾を招き入れたワシントンのショッピングモールの残骸は悲惨なものだった。これを皮切りに世界各国でテロが発生している。「ももか！学校遅れるわよ」お母さんの怒号がきこえてきて、いそいそ学校に行く支度をした。正直お母さんのが怖いしテロもうちには正直関係ないし、、、ともってたのになぁ「迫田さん！迫田桃花さん！そ、それ人間爆弾です！爆発止めてください！意識を失っている今がチャンスです」「無茶云わないでくださいよ！赤と青どっち切ればいいんですか」「どっちも変わりませんよ！どっちも血管なんだから」「血管！？私にこれを殺せっていうんですか」「それはもう爆弾です！この学校の生徒の命と爆弾一つなら生徒を保護すべきです」どうしたらいいの
爆発する可能性の方が高いわ！” それは典型的な日本人の女の子の声だったが、なぜ彼女がそこまで必死に私を救おうとするのか、私は混乱した。「心配しないでください。大丈夫です。爆弾は人間爆弾だったそうですが、なぜそんなことをするのでしょうか？私の国では、爆弾を発見したら、普通は破壊する。何か変な理由があるんだと思う。人間爆弾だったら、たぶん大丈夫だと思う。でも、これは人間爆弾だから……」。それが爆発した理由らしい。爆発は地下鉄駅のガラス窓を粉々にするほど大きく、風で粉塵が舞うような大爆発だった。駅からは慌てた悲鳴と落胆の表情がいくつか聞こえた。先ほどまで書いていた鉛筆を取り出そうとしたとき、”大変だ、人間爆弾だ… “という声がした。”なんだ…” 私は叫んだ。「何ですか？何ですか？” “カイロの地下鉄駅で爆弾が爆発したそうです。学校に遅れてごめんなさい。「心配しないでください。心配しないで。ただ、こんなことになるとは思っていなかっただけです」。「私も学校に遅れてごめんなさい。どんな爆弾ですか？” “人間爆弾だよ、桃香。どんな爆弾なんだ？人間だけが爆発すると聞いていた気がした。本当に聞き間違いかと思ったが、君の話に従うしかない」。「遅くなってごめんなさい