ヘーベルの弁証法とは
1. 弁証法とは、問題や思想体系のさまざまな要素の矛盾や相互関係を説明する体系的な方法である。弁証法的唯物論の言葉では、弁証法は、社会生活のあらゆる特定の形態の社会形成に内在する矛盾の研究である。例えば、ブルジョアジーの弁証法は、封建制度から引き継いだ社会生活の形態に内在する矛盾であり、階級的協調と階級的対立によって発展したものである。 2. 弁証法は、その構造の内部構造、構造の諸要素の内部と相互間に存在する矛盾と相互関係の本質に関心をもつ。弁証法は、構造そのものを検討し説明するが、その矛盾と相互関係の内部構造にも関心をもつ。例えば、ブルジョア社会では、労働者階級とブルジョアジーとの間の矛盾が、ブルジョア社会の構造の中で、今この瞬間、最も目立ち、最も深刻な矛盾である。 3. 弁証法は経験科学であり、経験科学とは、われわれが生きている階級社会の社会構造の経験的構造の科学である。これはまた、社会構造の諸要素の内部と相互の矛盾と相互関係の科学でもある。