海洋ごみは、生態系や海岸機能、景観、船舶航行、漁業、観光などに悪影響を及ぼし、海洋環境の悪化を引き起こしている。特にマイクロプラスチックが海洋生態系に影響を与えており、地球規模で海洋汚染が拡大している。海洋プラスチックごみの排出源は主に東アジア地域と東南アジア地域であり、開発途上国を含む世界全体の課題として取り組む必要がある。国内では海岸に流木やごみが漂着し、プラスチック類が最も多く、外国製の割合も高い。海洋に流出するごみの削減には積極的な取り組みが必要である。
この研究は、米国化学会の発行するEnvironmental Science & Technology誌に掲載された。 この研究は、神戸の環境科学研究大学院大学海洋科学研究センターとマサチューセッツ州ウッズホールの海洋生物学研究所（MBL）の科学者によって行われた。彼らの研究は、世界中の海に漂うプラスチックなどの海洋ゴミの量と、海洋ゴミを通じてプラスチックがどの程度海に入り込んでいるかを調べたものである。 船舶や漂流物などから放出される粒子を調査した結果、研究者たちは、プラスチックが海洋ゴミの最大の発生源であり、その濃度が急速に増加していることを発見した。 この研究によると、海洋ゴミの量は世界全体で年間約3％増加しており、海洋ゴミは海中に運ばれやすい海底に移動している。海洋ゴミの海底への移動速度は、地球温暖化とともに増加しており、今後も増加し続けると予測されている。 「本研究の最も重要な発見は、プラスチック破片が世界中から集まってきているということです」と、本研究の主執筆者で理化学研究所の博士研究員である加藤雅之博士は語った。「過去20年間で、プラスチックは世界各地から飛来している。