うさぎを連れた女の子が墓地に現れた。

うさぎを連れた女の子が墓地に現れた。雨の中、傘もささずに。変だなと思いつつ私はその女の子に話しかけた。『どうしたの?』女の子は無表情のまま固まる。そりゃそうか、雨の中傘もささずに、代わりに人をさしてるのだから。『傘、忘れちゃった?私もだよ。』女の子はふっと思い出したように道を駆けて行った。そんなに不審者に見えたかなぁ。

“あのね、たぶん私は話すのに最適な人間じゃないんだ” 「私もそう思っていた。 「でも同時に、君に会えなかったのはいいことだった。 「どういう意味? 「もし私を見たら、きっと幽霊だと思うだろう。幽霊だからだよ。幽霊というより、霊なんだ。私はこの世界に召喚された多くの霊の一人だと言えるでしょう」。 私は彼女を見た。「どういう意味? “神によって召喚される精霊もいるでしょ?神によって召喚されるものは “神霊 “と呼ばれる。異世界、異次元から来た精霊は、神によって召喚され、その任務を助ける。私もその一人だ。悪魔とさえ呼べるかもしれない」。 私は奇妙な顔をしたが、彼女は深呼吸をした。 「私は幽霊よ。信じられないなら、私を見てごらんなさい。きっとわかるわ” 私は彼女を見たが、幽霊は見えなかった。 「わかったわ。わかった。わかった。でも、今私を見たとしても、それは問題じゃない。私は消えてしまうし、あなたは私がそこで何をしていたのか不思議に思うだけでしょう」。 “あなたは全然幽霊じゃない” 「その通りだ。 「でも、あなたは幽霊じゃない。 「違うよ。私は霊だ。この世界にも他の世界にも存在する霊だ」。 「でも死んでいない 「何度か死んだことはある。それは私が霊だからでしょう。本当は死んでいないけど、生きているわけでもない霊

Photo by failing_angel

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